1/14/2014

ITALIA 石巻プロジェクト

新しい年が明け、もうすぐ東日本大震災から3年目をむかえようとしています。
今日はイタリアから石巻の復興を支援する活動を行っている女性と、その主な活動内容をご紹介したいと思います。

彼女の名前は野口祐子さん。ミラノ在住のコーディネーターで、特にイタリア自動車業界との仕事を多く手がけ、現地で活躍していらっしゃる方です。

2011年3月11日、彼女はミラノから日本へ一時帰国しました。
そして成田へ到着直後、あの地震が起きたのです。
津波の大きな被害を受けた石巻には、あるプロジェクトに携わった事から、震災前に何度も訪れていました。たまたま関わった石巻という土地と人々、そして帰国したその日に起こった大災害・・・。被災した東北を思う気持ちがどんどん大きくなり、彼女は何かしなければ!と立ちあがったのでした。

そして彼女が始めた事。それはご自身の豊富なネットワークを活用し、イタリア自動車業界のそうそうたるメンバー(F1ドライバー、カーデザイナー、エンジニア、テストドライバーなどなど、”イタ車”好きな方、そうでない方でも必ず知っている車メーカーで活躍してこられた重鎮達)のところへ直接出向き、東北への応援メッセージを書いてもらったのです。
そして、一人ひとりの東北への思いを表した温かい言葉は少しずつ増えてゆきました。それらをまとめた「イタリアから心のメッセージ」という冊子は2012年11月に刊行され、多くの人たちに読まれています。
Facebookにて、活動の様子や個々のメッセージを(冊子自体もPDFで)読むことが出来ます。
https://ja-jp.facebook.com/Italia.Ishinomaki.Project

また、2013年3月に、ミラノのARTE GIAPPONEギャラリーにて 石巻展を開催し、石巻の様子や歴史を紹介しました。
イタリアや日本の著名人が書いたメッセージもそこで展示をしました。
その暖かい応援メッセージを綴った色紙は、広島原爆記念公園に全国から持ち込まれた折り鶴を再生して作った紙で出来ているそうです!





また、祐子さんは「石巻工房」というプロジェクトのお手伝いも ボランティアで行なっています。

石巻工房は、”震災、津波で大打撃を受けた石巻の為に何かできないか”と建築家やデザイナー達が中心となって、始まったものづくりの工房。
先ずは、仮設住宅に住んでいる方達の為にベンチを製作。実際に津波で被害を受けた地域の人々も物作りに参加しました。仮設住宅で使える家具や物を作ろうと始まった工房が、現在ではデザイン的にも向上を目指し、それらの家具を販売しているそう。(ハーマンミラー社とコラボレーションしているそうです)
それにより、工房が地域の人たちのコミュニティの場として利用されるだけではなく、雇用へとつながっていく事を目指しているのだそうです!


祐子さんは、彼らの活動に感銘を受け、再び立ち上がります。石巻工房を、もっと広く知ってもらう為に、2013年 家具の展示会”ミラノサローネ”への出展に協力。
そして、石巻工房は arco setteが昨年買い付けの旅で訪れたパリの"Maison & Objet"、そしてそのあとミラノで行われた"MACHEF"にも出展を果たしました。
祐子さんは その後も ミラノと石巻を行き来し、活動を続けています。現在は、冊子の第2号の制作中。2014年3月には完成予定だそうです。









ミラノのMACHEFの石巻工房のブース。
http://www.ishinomaki-lab.org/

にっこりイイ笑顔の方が野口祐子さんです。



家具だけではなく、バッグなどの布製品も展示紹介していました。





人はみんな、ボランティア活動など ”私も何かしたい”と思っているはずです。でも、そこで実際に立ち上がれる人はあまり多くないと思います。実のところ、私がまさにそうなのです・・・。

募金や物資の寄付などは簡単に出来る。でも本当に大切なのは、現状をもっともっと多くの人に知ってもらう為のかけ橋になったり、地域の人々の声を聞き、一緒になって活動したり・・・、地道ではあるけれど、目には見えないソフトな部分での支援が重要なのではないかな・・・と考えます。それが、一人では到底無理だった大きなパワーへ繋がっていくのではないかと。
さぁー、私の重い腰をそろそろ上げなければ!!
そうインスパイアしてくれた祐子さん、そして頑張っている方々にまずは感謝です。




arco sette 

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